火葬、土葬、どちらの場合でも環境への負担という観点ではその影響は小さくないのが現状。
今までタブーとされてきた葬送の領域でもサステナビリティを重視した新しいサービスが生まれています。
シアトルのRECOMPOSEでは、遺体はウッドチップで敷き詰められた棺に収められ、コンポストを行う
専用のカプセルに収容。落ち葉が土に戻るように約30日間かけて骨や歯までもがゆっくりと土に還っていく。
容器内は微生物が活動しやすい環境に整えられており、より効率的な分解が促される仕組みだそうです。
分解後は、1立方メートルほどの豊穣な土に変わる。遺族や友人はこの土を持ち帰って
植物を植えるのに使うなど再利用できる。
持ち帰らない場合はRECOMPOSEが提携している森林の育成に使用される。
オランダのLOOPが開発したのは「生きた棺」。その正体は、菌糸体ブロックの棺で、
菌の力で遺体ごと2~3年で生分解される。通常の棺だと15年はかかるので大きな違いです。
世界中で、埋葬のための土地の不足や、火葬の際のCO2排出(一体につき200kgと言われる)が
問題になりつつあります。自然に帰る「堆肥葬」はエコロジーの点でも
自然回帰文化の点でも、今後注目かも知れません。